環境データバンクのISO・エコアクション21審査員の若月です。
今回は、エコアクション21について詳しく解説していこうと思います。
エコアクション21は、環境省が策定する環境認証システムであり、現在全国に7500社ほどの認証企業が存在します。
ISO14001は国際規格でしたが、こちらは国内のみのシステムです。
中小企業でも取り組みやすいように内容が構成され、ISOと比べるとシンプルな内容になっています。
「一般」「建設業」「産廃処理業」「食品加工業」「教育機関」など、業種によって適用されるガイドラインが違うのも特徴の一つです。
取り組む主なメリットは以下の通りです。
メリット① 省コスト、省労力で認証取得できる
メリット② システムを活用した環境リスク管理
メリット③ 建設業、補助金、融資でメリットあり
一つずつ解説していきましょう。
メリット① 省コスト、省労力で認証取得できる
ISOを比較した場合の話になりますが、お金と労力をセーブしながら認証取得することが可能です。
審査費用は組織の規模により変動はありますが、ISOと比較しても半額以下に抑えられるケースがあります。
認証取得・維持費用について詳しくはこちら (エコアクション21HP審査費用ページ)
また、ISOはゼロから方針、目標、計画を構築しなければなりませんが、エコアクションは取り組むべき内容が規定されており、はじめからある程度の型が用意されているので、それに沿った活動をすればよく、比較的簡単に計画立案をすることが出来ます。
メリット② システムを活用した環境リスク対策
エコアクション21のシステムはISO14001を基に作成されているため、エコアクション21も法遵守という項目に力点が置かれています。
法遵守一覧表を準備し、そちらをもとに毎年遵守状況を確認することで、ポカミスを防ぎます。
エコアクション21の審査員は毎年環境法令の改正に関する研修を受けることが義務付けられており、知識をアップデートした審査員のアドバイスを受けることによって法改正に対応していくことが可能です。
また、エコアクション21の取組として「想定される緊急事態への準備・対応」「教育・訓練の実施」が要求されるので、年に1回の研修、訓練などを毎年のルーティンワークとすることが可能です。
メリット③ 建設業、補助金、融資でメリットあり
エコアクション21もISO14001 同様、入札、経営事項審査で加点になります。
詳しくはこちら(エコアクション21HPお知らせページ)
また、金融機関によって、環境活動に取り組む企業に対しての優遇制度を設けており、認証機関はその対象となることが出来ます。
詳しくはこちら(エコアクション21HP取組のメリット)
近年は環境配慮への関心の高まりから、優遇制度を設ける金融機関も増加傾向にあり、緩やかではありますが、取組メリットは拡大傾向にあるといえるでしょう。
以上、エコアクション21のについて、特徴とメリットの解説でした。
知名度はISOに比べて低いので、信頼性のPRという点においては効果が低いかもしれませんが、認証取得のハードルが低く、取り組みやすいのが最大の特徴です。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
ご参考くだされば幸いです。